SATYAの新製品を焚きながらインドの社会に思いをはせた話
【SATYA ガジェンドラ】
50g入 インド製 燃焼時間40分程度 マサラタイプ
久しぶりのインド香です。実は今年の夏前頃スーパーヒット香を買って焚いたとき「んんんん?」と疑問を感じる事がありました。
端的に言うと香りが違う気がしたのです。スーパーヒットと言えば若干ムスク系に振ったナグチャンパという感じで、ベースの香りは青箱ナグチャンパ譲りのサンダルウッドオイルの甘い香りの筈でした。ですが購入したスーパーヒットはより香水的な香りが強く、自分が知っていたSATYAの香りと違う。
ロットの問題なのか自分の体調の問題だろうかと思ってその時は一応納得したのだけど、疑問はずっと心の中に残っていて、先日ふと思い出してAIに質問してみました。
したら衝撃の回答が!
AIいわくSATYAは2014年に創業者が他界したのを契機に息子兄弟の間で後継者争いが勃発し、2社に分裂していたとのこと。この分裂は裁判にまで発展するも結局両社ともに旧来の商品と社名を引き続き使用できると言う判決が出て今に至るという次第。
そして分裂後はムンバイ本社のShrinivas Sugnadhalaya LLPと創業地バンガロール本社のShrinivas Sugandhalaya (BNG) LLPとして個別に営業している訳です。
AIの解答だけだとハルシネーションの噓の可能性があるので多少自分で掘ってみたところ、ティラキタさんのブログにも以下の記事がありましたので事実とみて間違いない話でしょう。
ナグチャンパニセモノ論争に終止符? インドやネパールにある同名会社の不思議
https://blog.tirakita.com/2023/10/about_same_name_company.shtml
で、自分が購入したスーパーヒットはムンバイのLLP製でした。会社が分裂したことで原材料仕入れ先が変わったのかレシピが変わったのかわかりませんけど、より香水感の強い良く言えば現代的、悪く言えば伝統が失われた香りに変化したようです。
ちなみにLLPと(BNG)LLPの見分け方ですが、箱のデザインは同じなのでぱっと見ただけではわかりません(泣)。
ただ社名のロゴマークが違います。
LLP(BNG) https://satyaincense.com/
ムンバイLLPhttps://houseofnagchampa.com/
それぞれのページにロゴマークが掲載されています。
現状日本国内で販売されているSATYAの大半がムンバイなので、おそらく分裂前の香りはなかなか手に入らない状況と思われます。
ティラキタさんのブログにも書かれている通りにこうした分裂の背景にはインドの家社会と職業カースト制が深く関係していて、実に紛らわしい限りなんですがそれがインド社会だとするなら外国がとやかく言える問題でもないですから消費者が選ぶしかないんですよね。
ということで上匂いです。販売店さん曰く「ムスク、ローズ、ブーケ、スパイシー、フゼア、スイート、バニラ、アンバー、サンダルウッド、パチョリの香りの組み合わせです」とのこと。パッケージデザインもハイビスカスの花が描かれているので花系なのは間違いないでしょう。
その第一印象は・・・確かに花。それも酸味が強めの赤い花。バラ系の様でありハイビスカスの様でもある。そこにうっすらムンバイ版ナグチャンパの香り。
馴染み深い旧来SATYAのバラ系とはまた違うけどこれはこれで。
こちらを焚いてみると、やはり酸味強めの赤いバラ系の香りが強めでほんのりバニラの甘さ。底流にムンバイナグチャンパ。やはりムンバイ製品特有の香水感の強さは否めませんが、それがムンバイの味と割り切ってしまえばまあ悪くはないかな・・・。
分裂前のバラ系ナグチャンパ、ローズマサラやバレーオブローゼスがあくまでナグチャンパ主体にほんのりバラ風味だったのに比べるとバラが強く前に出ていてこの辺は好みが分かれそうなポイント。個人的にはサティヤと言えば「どれを焚いてもナグチャンパ、全商品ナグチャンパの亜種だった時代の香り」で刷り込まれているので違和感はありますし若干薬品ぽい匂いも入るのでここも好みが分かれそうではありますが。
まあ慣れの問題かもしれないけど。
決して悪くは無いがとても良いとまでも言い切れない、ムンバイSATYAのあるあるパターン。
という訳でここしばらくうっすら感じていた疑問と新製品のお話でした。
おすすめ度★★★★☆
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